実は私にはひとつ、誰も知らない“ある秘密”をかかえている。
誰も知らないと言ったが、厳密には他に知っている人が2人いた。
そのうちのひとりは、当時1歳半の息子。
多分覚えてはいないだろう。
そしてもうひとりは、交通事故で亡くなった元夫。
文字通り、墓場まで私の秘密を持って行ったということになる。
なので実質、私だけが知る私の秘密となった。
そして私はついにここにその秘密を告白することに…?
いや、しないよ!
無理無理!
私も墓場まで持って行くと心に決めたから。
代わりに、中学3年の時のエピソードをひとつ。
当時、とっても大好きな同級生の男の子がいた。
部活動も彼は男子部の私は女子部の部長で、3年間一緒にがんばってきた仲間だ。
彼はとても飄々としたさりげなく面白い男の子だった。
ほら、こういう良好な関係を壊したくないから告白は出来ないとか思う乙女心ってあるじゃん?
で、ずっと胸に秘めていたのに、ひょんなことからクラスのおバカな男子にバレてしまい、彼に告られてしまったのよ。
そして私は「sobakoさんのこと、そんな風には見ていなかった」と言われてしまったのだ!
自分で告白する前に振られるってどうよ?
悲しすぎるだろ!
ホント、おバカな同級生男子には怒り心頭だったよね。
でもね、私の気持ちがバレちゃった後も、それまでと何ら変わることのない態度で接してくれたY君のこと、ますます好きだなあって思ったよ。
中学を卒業して以来一度も彼とは会ったことがない。
今頃は同じくオジサンになっているだろう彼は、元気にしているだろうか。